kurakenyaのつれづれ日記

ヘタレ リバタリアン 進化心理学 経済学

2009-01-01から1年間の記事一覧

独禁法はわけわからん

セブン・イレブンが公正取引委員会から加盟店への拘束を緩めるように指導されたようで、 そのことをめぐって、何人かのリバタリアンがそれに反対している。 例えば、kyuuriさん、anacapさん、TyapeAさんなんかの意見をご覧ください。 日経を含めてメディアは…

TypeAさん どうもです

そういえば、TypeAさんが リバタリアンの教育観を補足してくれている(TypeAさん ありがとうございます)ので、 それに関していつも感じている、建前を越えた本音のところを、雑然と書いてみよう。 普通、読み書きソロバンということで、verbal, math が世界…

見えるものと見えないもの12章 労働権の否定

12.働く権利を持つ者は、利益を得る権利を持つ 「同胞たちよ、集い、あなたの思う賃金で私を働かせよ。」 これが労働する権利であり、つまり第一段階の、初級社会主義である。 「同胞たちよ、集い、私の思う賃金で私を働かせよ。」 これが利益を得る権利…

見えるものと見えないもの11章 倹約と贅沢

さて今日は11章「倹約と贅沢」です。 1950年のバスティアは書いてないのですが、 今の経済学の視点からすると、 貯蓄が道徳的に優れていると言う主張だけでなくて、 経済に関しても長期には優れていることは明らかです。 僕はこれについて、いろいろと…

見えるものと見えないもの10章 アルジェリア

オバマ大統領に限らず、どこの国の政治家でも 温暖化対策が雇用を増大させると言う。 とはいえ、一般均衡理論を理解する経済学者であれば、 温暖化対策のための労働力は、 本来であれば、どこか別のセクターで働けたはずだと言うだろう。 現在の政策はすべて…

見えるものと見えないもの9章 クレジット

今日はバスティアの9章をアップします。 ついでに、たまには経済学者のハシクレらしく、小さな解説を試みてみましょう。 バスティアの作品は、すべてが一般均衡の考えに基づいているため、 不況時においても、すべての生産要素は完全に利用されているという…

見えるものと見えないもの8章 機械

8.機械 機械に呪いあれ! 毎年、その増大するパワーは何百万もの労働者の職を、そして賃金とパンを奪い、彼らを貧困へとおとしめる。機械に呪いあれ! これが民衆の思い込みに基づく叫びであり、ジャーナリズムでも繰り返される。 しかし機械を呪うことは…

”philosophy of liberty” by Ken Schoolland

小生のサイトからリンクが張ってある、ぜひとも見て欲しいサイト、 "Philosophy of Liberty (自由の哲学)”の日本語バージョンがついにアップされたので、 みなさんもぜひご覧ください。 http://www.jonathangullible.com/sites/default/files/PoL3/philoso…

『情況』7月号への寄稿

さて先日小生は『情況』編集部からの依頼を受けて、7月号に向けて、 「リバタリアンの構想するネットワークはどのようなものか」というような短文を書きました。 ご存知の方もいるかもしれませんが、「情況」は基本的に左翼誌なので、 そういうところに「貧…

ベキダ⇔デアル、6章

6、ベキダ>デアル:政治体制自由意志と遺伝的性向 神経科学や行動遺伝学が多くのことを明らかにするにつれて、「自由意志」というものが本当に存在するのかについて、多くの人々が疑問を抱きつつある。 とはいえ、この問題は決して新しいものではない。す…

ベキダ⇔デアル、5章

5、ベキダ>デアル:様々な分野についての世界観は違っている倫理観が自然の認識に影響する 前章で説明したように、進化の力を通じて、デアルという環境はわれわれの心の中に住むベキダを作り出した。より適応的で相互利他的なベキダの感覚をもつような個体…

ベキダ⇔デアル、4章

さて今日は「ベキダデアル」の4章をアップします。 これは僕が書いたものの中でも興味深い記述だと思うので、 自然科学と社会科学の両方に興味がある人は、ぜひともご一読ください。 画像が抜け落ちてしまって申し訳ないですが、 別になくても、読めばどん…

保護貿易を支持する人は

Caplan 自身の研究によると、 貿易の自由化の支持は、 1、学歴が高くなるほど、 2、男性のほうが女性より、 高いという統計事実がある。 しかし、これがなぜなのかについ彼は詳細な説明をしていない。 ので、僕がここでタブーに挑戦しつつ、説明を試みてみ…

ベキダ⇔デアル、3章

3、デアル>ベキダ:道徳規範利他性をめぐる議論 前章では、犯罪と呼ばれる、誰にとっても明白な悪行について考えた。犯罪は究極の利己行動であるため、その抑止のために、どの社会でも犯罪者には罰が科される。人々は社会内の規範を共有しており、犯罪行為…

デアル⇔ベキダ 2章

2、デアル→ベキダ、犯罪行為 実在論vs観念論 デアルとベキダというような哲学的なことがらについて語る時、最初に避けて通れない論点がある。それは「そもそも一体どういったことが、思考の前提として最初に所与であり、議論をする必要がないと考えられる…

見えるものと見えないもの7章 規制

GM、クライスラーが破綻して、そういった関連の話を聞くことも多いけれど、 アメリカにはグーグルやアップル、マイクロソフトその他の多くの会社がある。 何もいまさら自動車なんか作らなくても、いいように思うのだが、、、 関連して、今はプリウスがバカ…

My tenets

やや、コメントが相次ぐと言う不思議(笑)。 「自由」という概念が何を意味するのかについて いろいろな意見があるのが難しいですが、 リバタリアンは当然に実力に対する防衛を認めますが、 それが「積極的自由」の行使なのかといえば 違うものだとカテゴラ…

小さな前進、とコメントへの返答

今日はバスティアの6章について小さな進展があった。 もともと僕が訳していた英訳に加えて、別のサイトを発見した。 (といっても、前から読んでいたサイトだったのだが。バカな小生) ので、Malesuada fames について理解できた! Malesuada fames の訳に…

見えるものと見えないもの 6章:仲介人

さて、小生は一日に少しずつではありますが、 「見えるものと、見えないもの」を訳しております。 ところが、わからない文章もあって、ピンチもあります。 大体の場合は、 オリジナルのフランス語を(オンライン辞書と一緒に)読むと解決するのですが、 僕の…

アジア人と自由の価値

Ron Paul の「The Revolution: A Manifesto」では アメリカの世界130カ国にも及ぶ軍隊の進駐が財政負担となっているだけでなく、 9.11にも明らかなように安全保障にも悪影響を与えている、という。 のみならず、対テロ対策と称して、令状なしで国民の…

Ron Paul ”Revolution”

Ron Paul の Revolution 読んでいる。 あまり僕は政治家の本は読まないのだが、 ちょっと気分転換を兼ねて、買ってみた。 なるほど彼は真のリバタリアンである。 海外基地の撤廃、盗聴などの禁止、マリファナの合法化、などなど 多くの論点で納得できるし、…

見えるものと見えないもの 5章

日経に限らず、新聞を読んでいると、 この政策で??万の職が作り出される。 あるいは、??万の職がなくなる。 といった風にかかれるが、経済学に明るい人には釈迦に説法だが、 こういう表現は一般均衡の発想からはバカげたものだ。 ある種の職業につかなか…

見えるものと見えないもの 4章

その昔、大学に通っていた時、 どうしてマイケル・シャンカーなどのヘヴィメタのギタリストは 国の予算からまったく補助を受ける道が存在しないのに、 クラッシック・ギターの演奏者は 日本芸術大学に入って補助を受けることができるのかを強く疑問に思った…

Bastiat 見えるものと見えないもの

僕も43になったが、大学を出た後にブラブラして、 20年ちょっと前にカリフォルニアに住んだごく初期のことだ。 チリから遊びに来た25歳の弁護士と一緒に 英語の授業を受けたことを思い出した。 彼は今は45のはずだが、元気にしているだろうか。 当時…

human domestication and its resulting statism

「1万年の爆発」は、農業革命が起こってからの人類は、国家を作り、 それによって、支配者階級は被支配者階級を「家畜化」してきたため、 そして、支配者と被支配者は交配をしてきているため、 全体として、「親政府的」あるいは「親国家的」な人々が生き残…

irrationarility of the poeple

キャプランの指摘するように、確かに反市場バイアスというのは根深くあると思う。 ごく自然な感覚として、人々は「もうけよう」という意図をもって活動する人々が構成する市場を嫌い、 その意図において善意である(と少なくとも思われる)政府によるパター…

1.4 人についてのベキダ

人についてのベキダ 次に、個人の行動についてのベキダ、単純なところでは、あまり対人的な行動ではないような活動がある。これらの個人的道徳と呼ぶべきタイプの規範について考えよう。ちなみに、ここで私の記述に影響を与えているのは、個人道徳と後述する…

合理的投票者という神話

さて、小生が読んだのはThe myth of the rational voter です。 これはおととし発売されたものですが、 リバタリアンサイトで有名なGorge Mason の Bryan Caplan の著作です。 1、経済学者は「合理的」なエージェントを仮定して、 政治(投票)行動をモデル…

抄訳:The 10,000 years of explosion

小生は「The 10000 years of explosion」を翻訳したくなり、 著者に問い合わせたところ、すでに日経BPが版権を入手したという。 というわけで、残念ながら小生が翻訳することができなくなったので、 過去数日間に2章の途中まで(無許可で) 超訳・抄訳して…

青い目の遺伝子

子どもが小学校へ行ってみたら クラスメート数人の瞳が青かったということで、 「いいなー、青い目きれいだなーー」といっていた。 青い目がきれいでいいという意見は昔から女性の間でよく聞いたが、 やっぱり美的に訴求することから、ある種の憧れが生じる…