kurakenyaのつれづれ日記

ヘタレ リバタリアン 進化心理学 経済学

Ron Paul ”Revolution”

Ron Paul の Revolution 読んでいる。
あまり僕は政治家の本は読まないのだが、
ちょっと気分転換を兼ねて、買ってみた。


なるほど彼は真のリバタリアンである。
海外基地の撤廃、盗聴などの禁止、マリファナの合法化、などなど
多くの論点で納得できるし、尊敬できる政治家だと感じる。


この手の本が日本人である僕にとって残念なのは、
彼らはアメリカ建国の父祖であるワシントン、ジョン・アダムズ、ジェファーソンなどの発言や
独立戦争の経緯、また憲法理念の確認、などに訴えかけることがあまりに多いことだ。


それはそれでアメリカ人には説得的なのだが、僕は日本人なので、ちょっと、、、
とはいえ、適正手続きの確保による人権の尊重などの内容は普遍的なので、
読みごたえはある。


一番に共感できるのは、やはり憲法の実質的な形骸化への強い怒りである。
アメリカのような国でさえ、多くの実務政治家、法律家は200年以上かけて
次第に憲法条項を換骨奪胎し、政府の側に都合がいいように解釈・運用してきた。


僕はこの点、日本国憲法についても 常にそう思ってきた。
別に軍隊は反対ではないが、多くの人は本当に憲法などというものが意味があると思っているのか?
9条を日本語話者が読んでみれば、
自衛隊という日本軍がいるのは、とんでもない話だ。


政教分離は書いてあるが、どこかの知事は公費で玉ぐし料をささげて
それが宗教行為でないという。地鎮祭もしかり。


明らかな別件逮捕など適正手続きの無視は、刑事訴訟法判例百選にも明らかだが、
実務家はそんなことは気にもしていないようだ。


法律というものがそんなにテクニカルで、解釈を必要とするなどというのは
統治側の詭弁だろう。虚心坦懐に見て、ダメならダメで法律を変えるべきだろう。
でなければ、つまるところ、法解釈と実践を担当する政府の権限は大きくなり、
我々の市民的な順法精神なども蝕まれてしまうように思う。
子どもにも言うでしょう、ウソはダメだよ、と。