kurakenyaのつれづれ日記

ヘタレ リバタリアン 進化心理学 経済学

性選択と社会的構築

こんにちは。

 

よく「女性が自分より高学歴の男性を選ぶのは、本能だから仕方がない」とか言われます。さて、これに対してフェミニストなら、「それは女が過去に自立する手段がなかったときの価値観で、現代は違うから、そういう思い込みは社会的な構築物・文化的所産なのだ」というようです。

 

 

遺伝的な傾向があっても、それを教育や環境でその程度を変えることは、もちろん、どれだけかは可能でしょう。それを否定する人はいないと思います。実際、現在の西洋社会では大卒女性が高卒男性と結婚する傾向が(日本よりも)強いので、その程度までは行けるのかもしれません。

 

で、完全にそういった傾向を消せるのか? と言えば、僕はムリだろうと思ってます。つまり最終的にも、どれだけかの傾向は残る=女性は自分より学歴の高い、収入の多い男性と結婚したがる、と思うわけです。

 

現代社会で、所得が500万以上ないと子供が育てられないというのは明らかな嘘です。が、しかし、満足の行く教育を与えてやれないというのは「満足の行く」という概念が主観的なので、どこまでの習い事、塾代、お受験を言うのかがはっきりしません。

 

ということで、おそらく現代の女性は、「下半分の所得の男とムリに結婚して子供をつくって生きるよりも、一人で生きたほうが気楽で楽しい」と、割り切っているのだと思います。世界はどんどん快適になっているので、苦労してまでだれかと結婚なんてする必要がありません。

 

別の見方からすると、男も同じです。「好みでもない女性とムリに結婚するより、一人で生きたほうが楽しい」というわけで、一人を選んでいる30以上の男性は多いでしょう。なにしろこれだけデジタル画像が氾濫して、無限に美人が見える時代です。なぜ近くにいるといっても好みでもない女性のために自分の稼ぎの多くを差し出す必要があるのか、理解できないという男性は多いでしょう。

 

これについては、ルッキズムなどへの批判がありますが、それは政治的には正しくても、人間の行動様式を変えることはできないでしょう。美貌なんかはただの感覚器官の形状及び配列で、動物行動でも見られることからは、どう考えてもその好みは遺伝的です。説得で亡くなるようには思えません。

 

というわけで、出生率を上げるには、結婚した夫婦に直接に子供養育の負担を減らしてやったほうが効果的です。地方自治体がやってるような、男女の結婚を促進するためにパーティなどを開くというのはとんでもなく迂遠な政策で、費用対効果からして実りがあるとは到底思えません。

 

税金でやるのは反対です。バカらしい政策が多すぎる。なんとかしないと、すべての所得が税金に取られると心配になります。

 

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