こんにちは。
YouTubeでオススメになる童画の中で、特に気になるのが、「日本すごいですね」タイプのチャンネル。
自分たちがスゴイと言われるのは気持ちがいい。これはだれにとっても事実だ。が、自分で自分を褒めるなら、それはジコマンにすぎない。作者さんはさぞかし儲かっているだろうが、それは日本の未来世代=若者を騙しているということでもある。
ボクがヤバいと感じるのは、「トヨタすごいですね」系統と、「日本の技術に世界が驚いた」系統。どちらも同根なのだが、特に後者は先験的な技術の発見と、低価格化・量産化を無視している点で、経済学の観点からもっとたちが悪い。
自動車、液晶、その他の多くの原理においては、ヨーロッパ人が先に開発した。日本が優れていたのは、それを実用的に改良し、低価格・高品質で量産化できたからだ。今その流れは中国のバッテリー技術に移っている。
自分で自分を褒めるのはホントに気持ちがいいだろうが、YouTubeを見るのは若い世代だ。そういう若者の態度そのものが、日本の衰退を感じさせる。だって、本当にスゴい国、繁栄している国は、自国の技術の発見なんかの些末な自慢なんかしないもの。
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先日ボクはスウェーデン人の若い友人と食事したが、彼から、「日本は先進国ではなくなると思うか?」と聞かれたとき、「そこまで落ちるとは思えないが、人口ピラミッドからして、このままだとほとんど先進国ではなく、中進国の上の方になるだろう」と言った。
自分の国がすばらしい国であってほしい、というのは人間の共通の願いだ。このままでは日本はシンガポール、香港、韓国、台湾どころか、中国、マレーシア、インドネシア、フィリピンまで、ほとんどすべてのアジア諸国よりも貧しくなるだろう。
ボクは、そんな未来は望んでいない。今の老人郵政の現状維持しか考えない自民党が去り、経済の改革を断行する政治になってもらいたい。というか、日本が復活するには、それしかない。
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