kurakenyaのつれづれ日記

ヘタレ リバタリアン 進化心理学 経済学

日本の住宅は価値がない

こんにちは。

 

住宅の断熱性を上げるためには、例えば20センチのグラスウールを入れる、4重ガラスの窓を使うなどのように、お金がいります。そういう初期費用は、一体何年で償却できるのか?? 

 

30年だというのが、松尾さんの意見です。彼いわく「30年よりも短い時間しか家に住まないというなら、離婚を考えているのじゃないですか?」という笑える意見。

 

そうは思うが、同時に行動経済学経済心理学を知っている人なら、初期投資が回収できる期間が10年でも、人はそれをいやがることは知っていると思う。

 

わずか10万円のエアコンへの投資ができないなら、当然住宅への500万の断熱投資はできないだろう。年間20万円ずつ召喚できるために、30年でそれがペイするとしても、庶民はそれを選ばない。

 

国家が断熱基準を定めているのが、ドイツや北欧諸国、アメリカのやり方だ。これはこれで合理的である。日本には、そうした基準もない。さらに重要なのは、住宅をとりまく法制度だ。

 

日本の場合、ローンでボロい家を建てて途中で破産しても、借り手はその負担から逃れられない。反対に、ほとんどの先進国では、ローンを与えた銀行は家を接収するだけで、借り手に請求することはできなくなる(non recource loan)。こうした日本の銀行優遇の制度の違いもあって、銀行はローンを供与する際には、家の性能に興味をもたない。(これも銀行が悪いというのは簡単だが、銀行員もただの人間だから、究極的には、日本人の意識が低いことが原因だろう。)もしローン破綻の場合に銀行がそれを接収するしかないなら、アメリカのように、住宅の価値を高めるように断熱性能にも最低の要求がなされるはずだ。

 

そして日本ではOpen houseのような業者によって、断熱性のまったくない安い家が大量に建てられ、それは間取りにおいても、断熱性能も何の価値もないものになる。

 

なんだろう?? なんでこうなるのか?? 

 

RAV4のPHVが売り切れる反面、日本の住宅の性能はとんでもなく低く、灯油の大量消費によって大量のCO2を排出しながら、生活の快適さもないままに風呂場での心臓発作などを生み出している。

 

何なの?  

 

_