kurakenyaのつれづれ日記

ヘタレ リバタリアン 進化心理学 経済学

経済発展論の無意味

こんにちは。

 

友人たちがくれた論文がこれ。

 

https://www.mdpi.com/2624-8611/1/1/34

 

内容をめちゃくちゃ簡単にまとめれば、「アメリカの1万人弱の黒人と白人の被験者の、遺伝子を全読みした。各個人のヨーロッパ由来、アフリカ由来の遺伝子量、またコンピュータテストで測定された知能と比べてみた。結果、黒人と白人の知能差(およど1標準偏差)は、ヨーロッパ由来、アフリカ由来の遺伝子量、また知能や教育を決定する遺伝子によって説明された」ということになる。

 

これまでの行動遺伝学でよく報告されていることだが、親の社会経済的地位(SES)は知能遺伝子に比べれば影響を与えていないし、肌の色にいたってはまったく影響がない。

 

さて人間の平等を仮定して、あれやこれやの環境の影響で行動結果が異なるモデルを作るのは経済学者のオハコだが、そうした説明はすべて無意味なのだ。つまり経済発展論は、あれこれと議論をして来たが、南北問題に代表されるようなもっとも重要な問題に関しては、完全に意味のない議論をしてきたわけだ。

 

そうした問題に関して 唯一意味があった科学的な研究はこれ。

 

IQ and Global Inequality

IQ and Global Inequality

 

 

 

経済活動を支えるのは人間の知性であって、それは一人あたりGDPの50%ほどを説明する。残りは、社会主義の過去(ロシアや北朝鮮は貧しい)や、資源の賦存量(クエートやサウジ、ノルウェーはやたらと豊か)など。とすると、経済学が(潜在的に)貢献できる部分は制度的な選択事項である、「社会主義の過去」という部分だけ。

 

(これが非常に小さい部分であることは疑いないが、まあ北朝鮮vs韓国、東ドイツvs西ドイツ、中国vs香港 などを見れば、まあまあ大きな部分であることには代わりはない。)

 

 

さて政治活動の周辺としての経済学が存在することは明らかなので、学会の公式見解が変化することはありえない。しかし、このサイトを読む人にとっては、こうした不都合すぎる事実をどう扱うのか? という疑問は残るだろう。そのうちYoutubeでダラダラと発信しようかと思っているので、誰か良い妥協案を教えてもらいたい。