kurakenyaのつれづれ日記

ヘタレ リバタリアン 進化心理学 経済学

右翼左翼に正解はないのだろう

皆さん こんにちは.


20年以上も前のことだが,経済学の大学院に入った時,大学のアパートのルームメイトになったのは,ユダヤアメリカ人が文学部の大学院生だった.彼は,あのジョブスと同じ Reed Collegeに通い,マックを使っていた.ちなみに,ボクも同じように当時マックをとても愛していて使っていた.


彼はいつも,(ボクに対しても)資本主義は富者を富ませ,貧者を貧しくする制度で,おかしなものだから変革すべきだと主張していた.友人との電話での会話でも主張していたが,ボクの経済学の教材を見て,「お前のやっている単なる数学が,現実の世界とどう関係しているんだ?」と聞いてきた.


なるほど,ボクは彼に対して,「世界を理解するにはモデルがいる.モデルは数学を使わなければならない」と主張したが,彼は納得していなかったようだ.


2年のルームメイトを経て,その後に彼と会うことはなかったが,アメリカにもいわゆる「左翼」が根強く存在することがよくわかった.


現在の所得格差が,果たして多様な能力を反映しているのか? さらにそれが適正な差なのか? という問いは,常に残る.多くの日本人は,アメリカ人は日本よりもはるかに「能力主義的」なのだろうと思っているだろうが,それは傾向としてあり得るだけだ.


どんな社会にも,「不平等はそもそもおかしい」,と考える人はいる.反対に,どんな社会にも,「努力や才能が報われない社会はおかしい」という人もいる.そういうことを遠い昔のルームメイトである Jeremy Katzen に思い出した.


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