kurakenyaのつれづれ日記

ヘタレ リバタリアン 進化心理学 経済学

Google がんばれ!

僕はかねてから基本的にグーグルの Dont be evil という思想に共感していて、その意味でファンなのだといえるとおもっている。ガジエット的にはアンドロイドに、PC的にはクロムOSに大いに気体しているのだが、それはともかく、今回、グーグルが中国政府の言論当選に関して、ついに天安門事件の検閲などをやめたことは本当にスバラシイ!  あるいはグーグルが中国から撤退することになるとしても。


先日のクリスマス直後に僕の家の隣から引越していったアメリカ人夫妻は、夏にうちの家族と一緒にアパートのプールで何度も遊んでくれた。その時、僕は夫の方と世間話をしたりしていたのだが、彼いわく「昔90年頃アメリカは日本の躍進を恐れていたが、今は中国だ」なのだと。僕は「中国の経済はこの不況からすぐに回復するだろうし、今年は日本、あと20年以内にはアメリカを抜いて世界一になるとおもう。だが、中国という国には理念idealがない。そういう国は経済だけがナンバーワンでも、多くの人々からの尊敬は受けないと思う」というふうに答えた。彼は「なるほど。その意味でアメリカは古代ローマ帝国に似ていると僕は思っている。ローマ帝国アメリカは世界から多くの才能を集めている。その意味で繁栄は続くのかもしれない。」というような自説を展開してくれた。


実際のところ、僕は昔少しは漢文も受験で読んだ記憶があるし、顔かたちも中国人に似ている。この意味で、中国文化に近親感を感じる方が、ヨーロッパ文化に近親感を感じるよりも自然だとも言えるとおもう。けれどもヨーロッパの作り出した自由の伝統に深く帰依しているので、小松左京の小説のように日本が沈没するのなら、中国に生きるよりも、アメリカで暮らしたい。つまるところ、中国から自由主義国への亡命者は毎年山のようにいるが、中国への亡命希望する人は地球のどこにもいない。これこそが(たまたま政府の一部となって他人の生き血をすすっていない)普通の人々の支持を表しているのではないだろうか。さらにどのみち、中国4千年の歴史には歴史のみがあって理念がないので、その偉大な伝統には中国人以外はそもそも参加出来ないだろう。


僕はここで中国(政府のあり方)をある意味で侮蔑しているのだが、それ以上に、鳩山さんやその他の政治家を支持する日本人は、同じような過ちを犯しているのではないか、と問いかけたい。今の政治の方向は、日本に来て住んでみた外国人が日本で一生を暮らしたい、と思うような制度に果たして向かっているのだろうか。もちろんそうではないだろう。


僕の望む日本という場所のあり方は、自分自身が万世一系天皇家と縁戚関係がなくても、その場所に一生住みたいと思うような場所だ。もちろん気候などは変えられないが、社会制度や文化は変化し得るものだし、人の居心地というのはそういうものがもっとも大きいだろう。僕が願うのは、今の日本と呼ばれる場所が、(国家があってもなくても、ともかく)、今の遺伝的な日本人が排他的に占領し続けるが、寂れた場所になるよりも、今の日本人を含む多くの地球人が住んで、活気がある場所になって欲しいということだ。それこそ、今の日本の文化が世界の文化の一部としてもっと繁栄する唯一の道であり、僕にとっても、僕の友人にとっても、その子どもたちにとっても楽しい生活になるとおもうのだ。


とにもかくにも、言論統制大反対! グーグルがんばれ!