恐竜で思い出したが、
昔、小学生の高学年の頃に、いつも三葉虫の化石の写真を図鑑で見て、
それががほしくなって、父に数か月もせがんだことがある(と記憶している)。
今になって思うと、父は僕の希望も適当に聞き流していたのだろう。
当時は、化石なんかどこに行っても手に入る時代ではなかった。
その後、大学を卒業してアメリカに渡ると、The nature storeのように
化石その他の自然の珍品を売る店があったのには驚いたし、
すごく気に入った。
現在は日本でもそうなっているのは、本当に喜ばしいことだ。
古生物学者のスティーブン・J・グールドは小さい時に
ニューヨーク自然博物館でTレックスの化石を見て、
古生物学者になることを決めたと
『Ever since Darwin』に書いてあったと思う。
そういったこと自体も、アメリカ社会の持つ豊かさなのであり、
極東の島国の果てに暮らしていた少年にはなかなか
経験できないことなのだ。
今後はそういう子どもが増えることを望むのみだ。