kurakenyaのつれづれ日記

ヘタレ リバタリアン 進化心理学 経済学

島嶼の生物進化

こんにちは。

 

ますます読んでみましたよ、川上さんの本。これも島嶼での生物進化の状況について説明してあって、とても楽しめる。海洋性の島嶼は、生物が漂着することが稀なので、エコシステムという概念がよく理解できるのだ。ビーグル号に乗ってガラパゴスを訪問したダーウィンもそうだが、確かエドワード・ウィルソンも島嶼の生物相について書いていたのを思い出した。

 

そもそも島に進化あり (生物ミステリー)

 

火山島にいろんな外来種をもちこまないために、やたらと努力をする様子は、たしか母と一緒に過ごすためにいつかのNHKの特番でも見たことがある。まさか、調査隊に著者が加わっていたとはオドロキだ。ということで、全体としてとても共感できる好著なので、ぜひともオススメしたい。

 

とはいえ、このサイトにはそれなりの(?)宿命がある。リバタリアンという視点からは一言だけ、どうしても譲れないことがある。それは「生物の多様性が大事だ」という根本的なテーゼ自体が意味不明だということ。さしたる合理的な理由もないし、常識的な人間主義にも反している。つまりは「高貴なる野蛮人」と同じような原始的自然崇拝なんじゃないの? 

 

おまけに日本の生物相を守れということは、つまりは外来種を全部殲滅せよ、ということ。なんで、そんな無意味(な税金の投入)をするのか? 北米原産のミドリガメが日本古来酒のイシガメよりも優れているなら、それはそれで日本で繁殖すれば良いじゃないか? なんで、ミドリガメを全部殺す必要があるの? 

 

カメの虐殺はともかく、タイワンザル(というマカク=ニホンザルの亜種)が日本でニホンザルと交雑したら、その子孫を和歌山県で皆殺しにするなんて、ナチスそのものだろ!! どうしてナチスを否定する人間が、同時に外来種を根こそぎにする必要があるのか。まったくナゾ!! なんかのおかしな思想に洗脳でもされてるんじゃないのか?

 

まあ、これは現在のすべての生物学者にとっては、経済学者にとってのケインズ主義的と同じような常識なんだろう。揚げ足取りはしたくないもんだ。。。

 

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