kurakenyaのつれづれ日記

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学部別入学制度2

こんにちは。

 

 

もう少し深堀りしてみよう。

 

医者というのは社会的な地位が最高である。なんにせよ、実際に「病気を治す」ことで苦痛を軽減するのだから、尊敬もされるし、所得が高いのも当然だ。どの社会でも、これはアタリマエ。

 

問題は、そうした善意の救急活動が長期的な社会の発展には繋がらないということにある。機能のポストでも書いたが、つまりは超短期の利益と考えることができる。うちの父が生前に、よく知り合いの医者に打ってもらっていた「ブドウ糖注射」のようなものだ。

 

山中伸弥さんはiPS細胞というクローン技術を確立したことで、ノーベル賞を受けている。臨床的な応用も近く本格化するんじゃないのだろうか。けれども、彼は臨床医ではない。「臨床に向いていない」と自分で判断して、基礎医学=生物学研究に転向した。結果的に、彼の独創性が花開いた。

 

ファイザーやモデルナにmRNAワクチンが開発できて、シオノギにできないのは、日本のワクチン行政が腰が引けていたというのも間違いない。だが、そもそもHPCなどを使ったDNA研究で、日本が遅れているからだろう。

 

バイオ産業においても、遺伝子改良作物の開発製造でも日本には大きなプレイヤーがいないが、Nazdaqには、すでに多くの企業が上場している。そういう形で未来を作り出す研究者たちに投資をする必要があるのに、、、

 

学部別入学の大学制度が、どれほどこうした才能の偏在を生み出しているのかははっきりしない。しかし、数学・物理ができる学生が、なぜ自分の脳力の証明などのために、医学部に進学するのか? こうした現状が、日本の長期的な生産性の向上に悪影響を与えていることだけは間違いない。

 

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