kurakenyaのつれづれ日記

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知能低下の人類史

こんにちは。

 

去年ボクがかなり時間をかけた翻訳書が、最近になってやっと出ました。まあ、トンデモ本に近いように思われるだろうけど、著者たちは至ってマジ。それを受けて、ボクも真剣に翻訳に取り組んだという次第。

 

知能低下の人類史: 忍び寄る現代文明クライシス

 

テーマは、大きく2つあって、

 

  • 1850年以降のイギリスでは、急速に知能が低下している。
  • 知能の上昇・低下は文明の盛衰と対応していて、ローマ・イスラムも同じだった

 

というもの。

 

1については、アイスランドでは1920年以降の遺伝子調査から明らかになっているので、日本でも1950年以降は間違いなく起こっているはず。その速度が、今後は問題になるのだろう。

 

2については、少なくともローマ帝国の盛衰の歴史については説明していると思う。文明の盛衰というのは、多くの歴史家だけではなくて、ボクも長い間不思議だと思っていた。ここでは知能の変化を強調しているが、それだけでなくて人間の気質としてのアサビーヤ(団結力)のような要素を入れると、ますます説得力が高まると思う。

 

ということで、後日また詳しく書きたいが、この本はボクが感じる進化心理学的な人間の社会と歴史への理解のフロンティアだ。気が向いたら、読んでみてください。

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『日本社会の分断』

こんにちは。

 

多分この20年ほどはほとんど社会学者の本は読まなくなった。社会学の扱っている社会現象の多くがephemeralという感じで、あまりにその場の雰囲気のようなものを文学的に表現しているだけのように思われるから。

 

友人のススメで久しぶりに、阪大の社会学者吉川徹さんの本を読んでみた。吉川さんは2015年に行われた2つの大規模な社会学調査をもとに、この時代を読み解いている。

 

日本の分断~切り離される非大卒若者(レッグス)たち~ (光文社新書)

 

この本では、今年で30歳くらいから65歳くらいまでの成人(ポスト団塊の世代)を8分割して、学者らしい筆致で丁寧に議論している。若年、壮年、男性、女性、大卒、非大卒、の2の3乗の8通り。結論としては、壮年大卒男性が多くの果実を得ているのに対して、若年非大卒男性(LEGs)は

 

  • 政治活動から切り離され、
  • 不安定な仕事に就いて、社会のバッファーとなり、
  • この20年間に次第に賃金も社会的な地位も低下し、
  • 結婚もできなくなってきた

 

という。また、大卒・非大卒同士の結婚(assortative mating)は日本でも7割を越えていると報告している。

 

さて、若年非大卒の男性は、トラック運転手や自動車整備、ガテン系の労働者として、日本の社会を地道に支えているのに、ほとんど評価もされず、各種の政策の恩恵にも与れていない。もっと彼らに目を向けて、分断を解消すべきだと。

 

と、これらについてはなるほど、そうだろうという感想。実際、これらの現象はアメリカでもEUでもおそらく同時的に進行している。またマレーによる『階級断絶国家、アメリカ』での分析でも、アメリカの白人の中でさえ同じことが起こっている。

 

階級「断絶」社会アメリカ: 新上流と新下流の出現

 

この本でマレーは、大卒・非大卒という分断は個人としての知能の違いを反映しており、それは生物学的にやむを得ないといった主張を展開している。もちろん、吉川さんは日本人なので、大卒・非大卒の、究極的な原因には触れていない。

 

リバタリアンとして興味深いのは、

 

1.政治家も官僚も「大卒」が望ましいので、学費無償ということを言うが、非大卒では子供に大学教育を望むのは半数に過ぎない。大学を無償にすれば、非大卒を望む人から見ると、ただ税金負担が増えるだけ。

 

2.タバコ税は非大卒が多くを負担する特殊な税である。もともと所得の低い彼らからの搾取である。

 

という観察+主張。 実にそのとおり。阪大の教授が「非大卒の価値観や生活を守れ」というなんて、実に正義にかなっているし、潔くて素晴らしい。こういう態度は大切なものだ。

 

 

余談:吉川さんは読者に対して「あなたが過去1週間に話した非大卒の人の人数を数えてほしい」と言う。この手の話は、ボクも他の本でよく読んでいるが、答えは言うまでもなくゼロなのだろう。

 

本を読む人は、必ず大学を出ている。同じ話だが、文春や新潮は当然、週刊ポスト週刊現代を読む人でさえ、必ず大学を出ている。おそらく活字というものから情報を得る人は、すでに知的に恵まれているのだろう。

 

もちろん、このサイトを読む人は全員必ず大学を出ているだろう。抽象的には、知的であるにもかかわらず、何らか(経済的か)の理由などで大学進学しなかった人というのも考えられるが、実際にはボクは出会ったことがない。。。

 

友人の1人は親の所得から学費が出せなったという話だが、大学時代には奨学金でボクよりもリッチな生活をしていた!! ウーン、難しいな、この時代の教育費無償とは、、、

 

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日本が貧しい国に

こんにちは。

 

iPhoneを作ってきたホンハイが、これからはEVを大量生産するんだと。

 

 

2010年(スマホ以前)までは、携帯電話もPCも垂直統合されていた。設計と製造などが一体化していたわけだ。この時までは、間違いなく日本メーカーは韓国・台湾・中国よりも優れていた。ボクがアメリカで過ごした20世紀、家電メーカーとはそのまま日本企業のことだった。

 

しかし、日本企業が得意としていた、こうした技術の「すり合わせ」が重要ではなくなくなったようだ。結果、この10年余りで日本のメーカーは、世界市場での存在感を完全に失ってしまった。

 

今はまだ日本の自動車産業は競争力を持っているが、急速なEV化で、まったく同じことがトヨタ、ホンダ、ニッサンにも起こるんじゃないのか? 他人事とはいえ、心配になってくる。

 

日本が過去30年で次第に貧しくなってきて、先進国のなかでは最低レベルにまでなっている。なぜだか急にこのことを、ここ1,2年多くの人が話題にしている。

 

 

日本から自動車産業もなくなったらどうなるんだろ? 豊田章男さん、「雇用を守れ」的な掛け声ではダメなんじゃないの? 韓国に抜かれてしまったどころか、2020年代、中国にも抜かれるんじゃないのか? ひじょうにヤバい地殻変動が起こっている気がする。。。

 

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ウェーーイの国から来た王子

こんにちは。

 

さらにクダラナイ話。

 

息子いわく「小室さんてめちゃくちゃネットでディスられるよ、小室イェーガーとか言われる」とのこと。

 

 

ディスりの記事を読んでいると、たしかに怪しい母親を持つ遊び人が、皇室から女性をさらっていくというイメージになる。

 

ウェーーイの国から来たスパイ(海の王子)、日本を乗っ取ろうとしているというような、笑、、、

 

彼、つまり高校生の言葉によると、「ウェーーイの国」とは、チャラい感じ=ローランドみたいな、コムドットの大和みたいな、みんなでダンスやってまーす、といったイメージらしい。これも響きが実に良くわかる、、、笑える。

 

おそらく皇室が好きだという人には面白くないのかもしれないが、本人が好きなのなら、怪しくても何でも別にいいでしょう? としか思えない。まあ、皇族そのものが芸能人というか、間違いなくセレブなのだろう。

 

当然、芸能人ニュース、その辺がそもそもわからないボクが言うことではないのだろうが、、、

 

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Gold, Platinum, or Black card ?

こんにちは。

 

今日はウルトラプラーベートな話題。

 

誰にでも、ある部分は気に入っていないけど、別の部分が良いので使っているという物があると思う。ボクにもそういったものがいろいろあるんだが、その一つはAmazon Gold Cared。

 

https://www.lancork.net/wordpress/wp-content/uploads/2016/06/amazon-master-card-gold-eyecatch.jpg

 

これはボクのようなアマゾンのヘビーユーザーには実に便利なカードだったのだが、1つ大きな(心理的な)問題があった。それはカードのGold。 

 

ゴールドカードという色自体が成金趣味だと感じるので、使うときに気が引けたということ。実にフシギなもので、世の中には金色のカードを使いたいために、余分なプレミアムを支払う人がいるらしい。見栄を張ることができるということらしいが、ボクはまったくもって、こっ恥ずかしい感じがして、使うこと事態に実にイヤな感じをもっていた。

 

これこそまさに人間の多様性というものなのなんだろう!

 

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それで、今回の話題は、このゴールドカードがなくなるという話。ありがたい、良かったー! (ロールスロイス的な成金趣味は、そういうTokyo Calendar、あるいはアメリカのVanity fairみたいなのが大好きな人におまかせしますww)

 

 

ところで前にも書いたが、日頃から現金を出すのは面倒なので、できるだけMobile Suicaを使っている。(たしか今月現金を使ったのは、髪を切りにQBハウスに行ったときだけだろうと思う。)これもチャージするのが面倒なので、トットと全部VISA, Masterのコンタクトレスにしてくれーー!

 

いや別にボクはアマゾンの回し者ではないですよww。ただ、多分書籍購入その他で やたらとアマゾンを使う頻度が多い家庭であるというだけ。。。

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国債発行に上限はあるのか?

こんにちは。

 

日本の国債残高が1300兆円なのに、すべての政党がバラまき政策は主張しているが、政治家の誰一人として(来たるべき)インフレについて語っていない。ついに財務省事務次官が論壇に投稿したという。

 

 

もちろん、GDPの3倍の借金というのは異常だとは言えるが、では理論的にどこまで残高が増えることが可能なのかはよく分からない。

 

まずは、普通に民間銀行その他の金融機関が引き受けるとするなら、国民の財産が2000兆円ほどだと推定されているから、そのくらいは行けるかもしれない)(さらに外国人投資家も巻き込めば、3000兆円以上になるのか。)とはいえ、それ以降は誰が引き受けるんだろう?

 

国債を買う銀行がないとしても、日銀が引き受ければ大丈夫。この場合は、インフレが起こるはずなのだが、皆さんご存知のように、今の日本ではインフレの雰囲気はまったくない。→ ということはMMTでどこまでも行けるんじゃね??

 

いつの時代でも経済活動は人々の心理に依存している部分があるはずだし、特に国債という債権については、そういう信頼が大きな役割を果たしているだろう。だから、現代の日本がどこまで行けるのかは誰にも分からない。おそらくは一つの大きな社会実験として扱われるべき時代なのかもしれない。

 

それにしても、「かならず破滅的なインフレが引き起こされるから、バラマキはやめよう」というマトモな意見を言う政治家が一人もいないなんて、、、、 世も末だ

 

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カメの進化

こんにちは。

 

カメの進化っていうのは興味深い。どこがって、腹の甲羅がどうやって進化したのか? っていう部分。アルマジロなんかのように背中が固くなるのはよくあるんだけど、それは皮膚が変化したもので、カメのように上も下も肋骨そのものというのは、まさにカメだけ!

 

10年ほど前に、この謎は解けている。カメはまず陸生爬虫類が、海に出て、下からの敵から防御するために下の甲羅を進化させた。その後陸に戻って、上の甲羅を進化させた。んで、ウミガメなんかはまた海に戻った。  

 

 

?? つまり、、、カメの進化っていうのは、

 

  • 海の魚類
  • 陸の爬虫類
  • 海の爬虫類(下に甲羅付き)
  • 陸のカメ (上にも甲羅発生)
  • 海のカメ

 

水陸行ったり来たりを、何度も繰り返しているのだ?? なんと!

 

このフシギな進化の歴史について、いつかこのブログで書こうと思っていたのだが、先週 これについての分かりやすいYoutube動画を見つけた。ますますYoutubeというメディアが素晴らしいコンテンツに溢れてきたことを痛感する。

 

 

 

皆さんもぜひ楽しんでみてください。

 

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