kurakenyaのつれづれ日記

ヘタレ リバタリアン 進化心理学 経済学

トリ肉の話+α

こんにちは。

 

川上さんのエッセイはオジサン的なジョークに満ち溢れていて、実に楽しい話は以前紹介した。で、鳥の各部位を食べる話と、その部分の生態的・進化的な意義を同時に説明してみようという、極めて大胆な挑戦を行ってみたエッセイ。

 

鳥肉以上,鳥学未満.

 

多分、やきとり屋に頻繁に通っている人なら、ますます楽しめると思う。個人的には、プロテイン的な視点から胸肉、ササミが、白いのは、鶏が飛ばない鳥だからであって、無酸素運動しかしないから。長距離を飛ぶ筋肉なら、酸素を運ぶヘモグロビンのためにむしろ赤みの肉になるというのは、なるほど。あとは、手羽先は名古屋の名物なので、その説明なんかも興味深かった。

 

鳥をあまり食べない人は、解剖学の説明もその組織の構造・意義も ?? ということになるかもしれない。が、それでも、中年男なら川上さんの文章は楽しいんじゃないだろうか。オススメします。

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Langfocus 良いサイト!

こんにちは。

 

最近「Langfocus channel」を見つけた。この人カナダ生まれで関西の大学のセンセイらしいが、ひじょうに多くの言語を解説してくれるpolyglot. 

 


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それにしても、世界中のいろんな言語の由来や文法、単語の借用なんかを教えてくれて、本当に興味深い。こういうウルトラ多言語やってる人って必ずヨーロッパ人なんだよなぁ、、、、まったくこれこそが、インテリ向けの有料コンテンツの典型みたいなもんだな。(自分ももっと勉強してくれば、もっと楽しめたんだろう。)

 

いくつもの解説動画に感動したが、まだ全部見きれていないので、ゆっくりと楽しむことにしたい。皆さんも万が一外国語に興味があったら、一緒に楽しみましょう。

 

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ゴルゴつづくってよ

こんにちは。

 

サイトウ・タカヲは亡くなっても、ゴルゴは続くらしい(パチパチパチ)。以前の話では、アメリカの通貨発行業を仕切る(特権階級)ロスチャイルド家とロックフェラー家が、最終通貨である「ディールコイン」を潰しにかかったらしい。。。まさに必読。

 


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ぜひ、こうした話ももう一度復活して、瀑上げに一役買ってもらいたい。

 

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早く寝ろや→オレ

続きの続き。(以下、完全に個人的な話なので、学者的な読者はパスしてください。東都文京病院の美しい夜景が間近に見えるのは結構だが、いい加減に早く寝ろや → オレ)

 

老化というのは、つまりは学習というステージが終わって、それを次世代に伝えてトットとあの世に行けというステージのこと。で、ボクも昔に比べて、何も知りたくも、あるいは したくなくなってきた(こうした自分自身の変化がオドロキ)。

 

で、アルコール依存になったりもするわけなんだが、そもそもやりたいことが何もないんだから仕方がない。自分の場合は、もう学問的に引退しているので、マトモに論文も書いていないし、、、

 

クルマもガジェットも好きだったので、今もImpress WatchもResponseも読んではいるが、昔ほどはドライブもしなくなったし、いろんなPCやOS、ソフト=アプリも試さなくなった。確か、30代までは「今夜はInstall祭りだぁーー!!」とか言って、朝までクソなソフトをいろいろ試してみたり、あるいは突然に思い立って朝まで東京ツーリングやカリフォルニアドライブしたりしていたんだが、、、 

 

そうした活動性そのものが、おそらく人間のエネルギーであり、あるいは人間性なのだなぁ、失って初めて気付くことは多いもんだ。

 

というわけで、やりたいことがないボクは、来年からYouTubeやってみます。ぜひとも、読者のみなさんとも一緒にトークしましょう。ではでは。

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長い髪の乙女

今日は用事があって、1人で東京のホテルに泊まってるので、クソヒマなので続き。

 

女性の髪の長さの選好もフシギだ。ヒトの女性の多くは、性的に魅力的であるために、明らかに不合理なまでの長い髪を維持しようとする。これは世界的に一致した傾向で、例えばアメリカの黒人でさえも、extentionを見れば明らかなように、そうした傾向が見られるものだ。

 

進化心理学者であれば、「髪の長さは、それを形成する遺伝子の健全さを示すシグナルだ」、あるいは「髪を伸ばすだけの余裕がある家柄の出自だ」ということで、またしてもハンディキャップ説になる。平安貴族女性のやたらと長い髪を見れば、それがよく分かる。また女性が長い髪を好むだけでなく、男性もまたそうした女性を好んでいるようだから、これはかなり説得的だ。

 

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余談1:あるとき、小学生の娘が「髪の毛が長いのはキレイだけど、落ちた途端に超汚いものに感じるよね」と言っていたのが興味深い。おそらくこれは、「長い髪は女性の魅力である」という直感的な命題と、「落ちた髪は、細菌その他の温床になるから不潔で即座に取り除かなければならない」という命題の合体なのだろう。まったく納得できるが、「それなら、最初から髪を短くすればいいんじゃないの?」とも、テキトーに感じたりする。つまりは性選択と自然選択のトレードオフが、ここにもあるんだろう。

 

余談2:実際、歳を取ると髪を作る細胞が老化して、非均質な髪=つまり日本人女性の好むストレートで美しい髪ではなくて、むしろ乱れた髪になる。とすると、長くてきれいな髪というのは、自分の若さ(健康や将来の多産)のシグナリングなのだろう。

 

(さらなる余談。ボクは50を越えて、眉毛が長くなって同時にヘニョヘニョしてきたことを発見した。これは、定期の一定時間で毛が生え変わるというサイクルが壊れてきたことを意味している。道理で、若いイケメンが眉毛を手入れするわけだ。老人の眉毛がやたらと長いのは(老化を誇示する)シルバーバックだが、それは細胞の安定性の乱れから生じる必然性でもある。ちょうど、メラニンを作らなくなった毛根細胞=白髪と同じだ。)

 

余談3:高校生の息子と一緒に乃木坂を見るようになった。もちろん50越えのジジイには、若者の顔を覚えるのは至難の業だ! で、まずは髪の長さからスタートする(笑)。 自分がわかったのは、実は自分が逆張りの人間で(リバタリアンという逆張りだけじゃなくて)、ショートヘアを望ましいと感じることだ、だって覚えやすいもんな www

 

ケイオンでも、アイマスでも、乃木坂でもショートは5-10分の1くらいだろうから、逆張りも良いところだ。さてしかし、逆張りにはそれなりの良さもある。それは、競争が少ないこと。これは「セクシー息子」仮説と呼ばれる進化理論(説明省略)と真っ向から対立する。しかし、未来には予測できない多様な環境の変化が起こることもある。そうした事態に備える戦略としては、アリだったのだろう。

 

皆さんも、秋の夜長を利用して、いろいろと考えてみてください。

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「美しさ」とかいうフシギ

こんにちは。

 

性選択に関しては、「美しい顔」という謎がある。例えば、特に女性に顕著なのだろうが、なぜか目が大きいほうが魅力的だったりする。多分 女性の芸能人の多くは、平均よりも大きな瞳を持っているだろう。アニメキャラなんかも、メチャクチャに目がでかい。これを進化心理学ではどう考えるのか?

 

一番普通な説明は、「大きく開いた瞳は自分への興味を示すことが多いので、魅力が増す」というもの。同じコンテキストで、女性のマツゲが長いのも、目を大きく見せるための飾りとして進化したというもの。男女のマツゲの長さはミッキーとミニーにも現れているし、ツケマツも女のものなので、自然だと思う。とはいえ、

 

これは多分かなり古い説明で、そうした要素もあっても良いように思うが、「自分への関心」が「美」となるのは、それほどに説得的なようにも感じられないんだが。

 

多分、現代的な適応万能説からすると、「大きな瞳は開口部が大きい分だけ多様なリスクが伴っているから、それがハンディキャップになって、本人の真の適応度を示している」というものになるだろう。これが現在の進化心理学者の通説なんじゃないかと思う。

 

それにしても、本当なのかいな?? 

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あと、なぜ西洋人顔が美人になりがちだというのも、よく分からない。同じように、小顔とか手足の長さというのも、よく女性は話題にしているが、実は僕はあまりよく分からない。実際、美容整形の一般的な常識では、ベクトルとして西洋人顔にすることが、より美しく感じられると言われる。ハーフの芸能人がたくさんいることからすると、多分そうなんだろう。下の、ネットで拾ってきた芸能人の合成写真を見てみよう。

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西洋人、中国人、日本人、黒人、韓国人の美人の合成写真

 

ボク個人の美感からすると、たしかに西洋人は美しいのだが、それがかなり攻撃的な美しさなので、もっと可愛いほうが好ましいように思う。はるかに弱い程度で、これは中国の美人にも当てはまる。まあ多分、こうした感覚というのは、単なる日本人のマジョリティなんじゃないだろうか、、、、

 

東アジア人(新モンゴロイド)が小さな目や厚いまぶたを進化させたのは、シベリアの超寒冷気候から目を守るためだったいうのが通説だ。また、短い手足も寒冷な時期に、体温を維持するためだと考えられている。とすると、美しさ(性選択)と自然選択にトレードオフがあったということになるなぁ。ウーン、そうなんだろうか? 

 

なぞは深まる。

 

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美の進化

こんにちは。

 

昨日に引き続き、同じ本の話。 特に後半について。

美の進化ー性選択は人間と動物をどう変えたか

 

この本の前半は、鳥類の多様な求愛行動が「審美的」な理由から進化したと論じていて、ひじょうに説得力がある(アズマヤドリなんかのことね)。ここは完全に納得した。

 

後半は、ヒトの進化についても同じ論理を使って、メスの選択によって、ペニスが変化したこと、女性のオーガスムが生じたこと、同性愛が生じたこと、などを論じている。こっちの方は、正直言って、?? という感じ。確かにフェミニズムの主張とは符合していて時流に乗っているのだが、なんか奇妙な政治性が著者の目を曇らせている感じ。

 

あとは、進化心理学は「あまりに適応主義に毒されている」と断じているのも、やや奇妙。多くの進化心理学者はそこまで適応万能論じゃないように思うんだが、、、、

 

とはいえ、ヒトの進化において「女性側の果たした役割」に焦点を当てるというのは新しい視点だし、大きな意義があるかもしれない。

 

それにしても、白人の書くものらしく、全体が長すぎる!! 半分にしてくれ! それで多分、前半の鳥と後半のヒトは別の本にするべきだったと思うなぁ。

 

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