こんにちは。
昨日に引き続き、同じ本の話。 特に後半について。
この本の前半は、鳥類の多様な求愛行動が「審美的」な理由から進化したと論じていて、ひじょうに説得力がある(アズマヤドリなんかのことね)。ここは完全に納得した。
後半は、ヒトの進化についても同じ論理を使って、メスの選択によって、ペニスが変化したこと、女性のオーガスムが生じたこと、同性愛が生じたこと、などを論じている。こっちの方は、正直言って、?? という感じ。確かにフェミニズムの主張とは符合していて時流に乗っているのだが、なんか奇妙な政治性が著者の目を曇らせている感じ。
あとは、進化心理学は「あまりに適応主義に毒されている」と断じているのも、やや奇妙。多くの進化心理学者はそこまで適応万能論じゃないように思うんだが、、、、
とはいえ、ヒトの進化において「女性側の果たした役割」に焦点を当てるというのは新しい視点だし、大きな意義があるかもしれない。
それにしても、白人の書くものらしく、全体が長すぎる!! 半分にしてくれ! それで多分、前半の鳥と後半のヒトは別の本にするべきだったと思うなぁ。
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