kurakenyaのつれづれ日記

ヘタレ リバタリアン 進化心理学 経済学

断熱性は重要だ

こんにちは。

 

この長い春休みに大ファンになった「松尾設計事務所」。まさにドツボにハマった。テレビでは扱えないニッチェではあるが、しかしこうした素晴らしい動画が楽しめるのがYouTubeの良いところ。どうしてこんなコンテンツがなかったのか???

 

みなさんも ぜひとも動画を見てください。

 

 


500社以上の工務店を指導して見えてきた工務店が出来てないことワースト5

 

 

経済心理学でよく知られている事実に、「高価格の省エネエアコンを購入をすれば、10年以内でそのプレミアムは回収できるが、人々は高いエアコンを買わない」というものがある。確か 割引率は10%くらいをこえていたのかと思う。(この辺は、詳しくはLowensteinあたりの論文を読んでみてください。)

 

 

さて、これは間違いなく、住宅にもあてはまっている。人々は、グラスウールに投資せず、寒くて暑い家に住み、多額の断熱費を払いながら、高齢になると心臓発作を起こして死んでいる。なぜ??

 

松尾さんのような常識人からすると、やはり政府の指導が悪いということになるのかもしれない。この点、北欧、ドイツは当然、アメリカでもアルミサッシのような(熱伝導性の高い)素材は住宅では禁止されている。これはこれで正しいのだろう。

 

もっと難しい問題は、人々の常識=情報の処理コストの問題だ。エアコン以前の日本の家屋は「夏を旨とすべし」、「風通しが良いのが望ましい」といったつくりが主流で、それに合わせて美的な感覚を含めて、家造りがなされてきた。これを変えるのは、とてつもない価値観の変更が必要だ。

 

典型的にボクが住んでいる北陸では、例えば200平方メートルというのはかなり小さな家にいうカテゴリーになる。これまで(親の世代の)人々は断熱性のない日本家屋そのものといった豪邸を甍を競うように建てて、今は冬の寒さに震えているのだから なんとも残念な状況だ。快適なのは4-6月と10-11月だけ。

 

断熱性などについての政府の規制は確かに有用だろう。それはしかし日本家屋という概念そのものの変更を伴う。(これに対してヨーロッパの家は、断熱性や(開き戸などの)構造に関して、連続しているので断熱性基準の設定が容易だったのかと思う。)もしかすると、ここにはハンコと同じ精神構造があるのかもしれない。

 

残念ながら、ボクがもう一度家を建てるチャンスはないだろう。でも万が一にでも機会があれば一条工務店スウェーデン・ハウス、あるいは松尾さんのような設計事務所にぜひともお願いしてみたい。どんな快適な家ができるんだろうか、ワクワクする。

 

読者の皆さんにも、何度も繰り返し、オススメします。