皆さん お久しぶりです.
なぜお久しぶりかというと,僕は1月の終わりに翻訳の仕事を引き受けたからです.
この本はリバタリアンとして,あるいはオーストリア学派の書籍として面白い内容を含んでいるのですが,とにかく長い.900ページを超える大著で,このところ40日以上の全時間を投入しても,いまだの全体の40%にも届かないほどです.今は授業がないのですべての時間を投入できますが,4月以降は授業があるので,おそらく全体の翻訳には夏までかかると思います.
さて本書の1章は,預金という契約についての説明です.僕もあまり真剣に考えていなかったことなのですが,「預金」というのは預けているのだから,預け手が保管料を払うべきで,利子がつくのはおかしなことです.
なぜ利子がつくのかといえば,銀行がその金額を利用して第3者へのローンを貸し出しているからですが,それは本来おかしなことです.だって預金者が引き出したいといった時に,その額がない可能性があるのですから.
というわけで,本書の1章では,預金は現金の寄託であり,預金者が保管料を払う必要が有ることと,利子を要求するというのはおかしなことだということを説明します.よくあるパターンで,預金には利子がつくのは当然だという常識が否定されるということ.
利息がつくのは銀行が勝手に預金を流用しているからです.現在のすべての国で常識となっているこのやり方に公然と反対するのは,さすがにオーストリア学派です.でも彼らのほうが真っ当だと思いますが,銀行という圧力団体からすると,マトモなのは原稿の制度で,批判者は常識を逸脱したクレイジーな人たちということになってしまいます.ムズカシイところです.
ということで,今後の翻訳に乞うご期待.
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