市場は管理されていない

ゆたかな社会 決定版 (岩波現代文庫)

むかし　むかしのその昔、図書館でガルブレイスの「豊かな社会」という本を読んだ。人びとの評判が高い割に、読んでみると、単純主義的な誇張に満ちた社会考察だけのように思われた。いわく、

「アメリカの人びとは、大企業によって計画管理された消費活動を行なっている。それはソヴィエトの管理された計画経済と実質的に同じだ」と。

ホントにまったくバカらしい、市場に導入される新製品の９割以上が失敗しているというのに、どうしてハックスリーもマッツアオの、大企業による大衆の管理だと！？　２０歳でもそのくらいがクソなのは分かるぞ、　当然サムエルソンも教科書で指摘してたよなぁ

こうしたジャーナリステックな本は自然と消え去り、今ガルブレイスを語る人はいなくなった。しかし、そうした主張が、アトランティスやコックリさん、デニケンと同じように何度もよみがえるのが面白い。

http://lfj.jugem.jp/?eid=5#sequel

フリードマンがいうように、企業は失敗すると予算をなくすが、政府は失敗すると予算が大きくなる。一見して明らかな相似性の奥には、本質的な違いが存在する。それがわからない人が、何時の時代でも生まれてきて、先人を知ることなく、おなじ主張が繰り返されるのである。

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