こんにちは。
何ヶ月か前に たまたまスティグリッツの教科書を調べ直す機会があった。代表的な教科書なので、記述なんかについてちょっと参照しようと思ったのだ。あちこちで気付くのは、スティグリッツという人は、根っから本当に政府が好きなんだということ。
で、最近のニュースでも「コインも中央集権じゃない、誰の管理にも属していない」のが気に入らないんだと言う。
Bitcoin 'Ought to Be Outlawed,' Says Joseph Stiglitz
まあ 全世界の中央銀行(つまり政治家たち)と同じ立場ではあるけど、ベネズエラやアルゼンチンのインフレを見てみてよ。なんで、そんなに政府が好きなの??
Joseph Stiglitz Calls For The Use Of Violence Against Peaceful Bitcoin Users On State Propaganda TV
スティグリッツだけではないけど、ほとんどの良識のある経済学者というのは、
- 市場は大まかに失敗していて、独占や不平等などの失敗を生み出すので、政府が介入するほうが良い、
と認識しているようだ。(特に日本では、国に反対するなんて非国人みたいな感じになってきた。)しかしもちろん反対に、リバタリアンや古典的自由主義者であれば、
- 市場は大まかに成功していて、政府の介入は かえって悪い世界をもたらす、
と世界を認識している。まあ、世界観の違いというのは、宗教そのものなので どうにも議論がかみ合わないのが当然だろうが。。。。
GAFAがデカすぎるという話にしても、1の認識からは、EUの政策のように、当然に政府が介入するのが正しいということになる。2のボクからすると、GAFAを規制するよりも、放っておくほうが良い(に決まってる)。
だってGAFAなんて言葉自体が この10年のものだ。政府の規制さえなければ、次の10年にはまったく新しいプラットフォーマーが出現して、現行の規制の意味がなくなるだろう。政府の規制は、電波帯域の利用法、航空運賃、建築基準、その他の何にしても 必ず既存の企業を優遇するシステムになる。
歴史的にそうしたことが明らかなのに、やっぱり人びとは政府の規制を求めて叫ぶ。おそらく我々の心(脳内)に、政府のやることは正しくて、(利潤原理に基づく)企業は信頼できない、という直感を支持するような 生得的な神経基盤があるのだろう。
(そういう幻想を感じるような神経基盤があるから、それが正しいというわけではないですよ モチロン。)
でも経験的には そうかなあ、どうしても信じられないなあ。ボクは(絶対に責任を取ることのない)政府が作る飛行機やクルマよりも、メルセデス・ベンツの作る自動運転のクルマのほうが信頼できるけどなあ。
実際、かつての社会主義国家の安全基準がマトモであった試しはないし、ロシアの国賓は今もメルセデスに乗ってるよ!!
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