ウェブマガジンは数多くありますが、Gagazine, Wired, CNET(あとついでにEngadgetも)なんかが面白いので読んでいます。新聞と違って、記事の多くが属人的な政治ではなく、もう少し息の長い分野での面白い話が多く載っているように感じられるのが楽しいのです。
こういったサイトでも、社会問題になると、自分が信じたいように信じる、見たいように見れることが可能な部分が大きいのでしょう、TPPに全面的な反対意見が載っているのは、なんというか興味深いことです。
http://gigazine.net/news/20111105_tpp_trade/
なんと、自由貿易はすべての人を貧しくするのだと。
なるほど、TPPというのは自由貿易と言うよりも、排他的な共同関税同盟の取決めというような側面があります。そこを捉えて拡大すると、そもそも自由貿易協定というような二国間協定はすべてグレーな部分をもたざるをえないことがわかります。
前に農業経済学者の友人(が僕にいるというのも、今となっては不思議なことではあります笑)が、リバタリアンはすべからくTPPその他の自由貿易「協定」に反対すべきでしょう、と僕に言ったのはなるほど道理が通っています。
さて、しかし、どうすればいいのいうのか??
結論は簡単で、古典に戻って、一方的に関税を廃止して、自由貿易に踏み切ればいいのです。19世紀のイギリスよろしく、勝手に自由貿易を採用して、フランスやドイツの政策なんかについて、いちいち考える必要などないというわけです。
これができないのは、人間心理が国家間を擬人化する政治感覚と交渉問題にとらわれすぎるからで、相手が何かしてくれなければ、こっちもしてはいけない、という「関税の撤廃を相手の利益のためにしてやる」という認識があるからでしょう。
しかし、あるいは、こういった視点をやめることそのものが、人間の心理、認知機構の生得性から克服することはできないものなのかもしれませんね、ナムアミダブツ、アーメン、インシャラー!