kurakenyaのつれづれ日記

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生産性改革はツラい

Cashless というかFinteckブームの到来で、三菱UFJの新卒採用数が530人になるんだという。というか、驚いたのは むしろ07年という比較的に最近の採用が2000人にものぼっていたこと。ということは、この時代に採用された学生も今年は34歳になっているはずだ。


 headlines.yahoo.co.jp

 

 

今となっては、いかにもムダっぽい支店業務のために雇われた彼ら30代の今後はどうなるんだろうか? このAI、RPAブームの中では、都市銀行だけじゃなくて地銀・信用金庫なんかを含めれば、少なくとも100万人くらいは不要な人員がいるはずだ。社内スキルしか獲得してこなかった日本の銀行員には、本当に災難としか言いようがない。

 

 

 

20世紀の初頭に自動車が普及すれば、世界中から馬は必要なくなり、馬の世話をしている人の賃金は下がった。というか、仕事自体がほとんど消滅した。反対に、エンジニアが生まれて、彼らの給料は上がった。

 

 

21世紀に銀行や企業の事務仕事が消えれば、単純事務をする人の給与は下がり、事業を創り出すような人、Pythonでプログラムを書ける人の所得は上がる。経済の理屈は簡単だが、自分が40歳になった時に突然に仕事を失うのもツラいことは間違いない。彼らには、ぜひともガンバって意義のある後半戦を送ってもらいたい。

 

 

生産性改革なんて言うけど、こうした痛みを伴うタイプの大量の労働移転がなければ、日本の低い生産性が上がるはずもない。かくしてテクノロジーは進み、少数の成功者と、より多くの敗者が生まれる。人間の創造的な能力を発揮できるようになればなるほど、人びとの所得の平等はひらくということなのだろう。

 

 

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