kurakenyaのつれづれ日記

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アリクイの死

NHKの番組でアリクイの住むブラジルの草原が、ダイズなどの耕作地になってしまい、アリクイは新しくできた道路でクルマに轢かれて死んでしまっている、という映像を見た。本当に残念なことだ。

環境主義者は、なぜか石油を使わずに、農作物からエタノールなどをとることをすすめるが、これは多くの野生生物にとっては、住環境の破壊を意味する。明らかに石油を採掘するほうが、少ない面積しか損害を与えないからだ。

これはマット・リドリーの「繁栄」に詳しく書かれている。Naturalist たちは、もっと石油代替エネルギーに反対するべきだと思うのだが、なぜかそうはならずに、反対の主張をしているようだ。

もちろん、結局のところ、人間がエネルギーを使わないのが一番いいのだろう。それはつまり、ムダなもの=すべての文化活動、や、自然を超えた余計な物=医療、をやめればいいのだろうが、そのへんの変化は難しいだろう。

本当にエコロジーにつながる活動と、そうでない活動をよくよく区別するべきなのだろうが、殆どの人はそうしない。むしろ、自分の直感にあうエコロジー活動に満足して、その結果については考えない。それにはいろいろと考えたり、調べたり、という心理的なコストがかかるからだ。


関連して、名古屋市が最近、プラスチックを燃えるゴミに入れてもいいことにした。もともと可燃ごみにプラスチックを入れなかったために、重油をかけて燃やしていたのだから、「環境のための分別」が聞いて呆れる。再利用できないものを分別するために、人でと税金を投入するのなら、もっとダイレクトに福祉費にでも回したほうがいいだろう。


ヒュームではないが、我々の道徳的な直感の結末については、よくよく考える必要は常にある。