kurakenyaのつれづれ日記

ヘタレ リバタリアン 進化心理学 経済学

ヒトの適応戦略

fuyu-sha さんからの指摘でロンドン大学のサトシ・カナザワの論文を読んでみた。この人は、昔から「知能の進化は適応であり、それは広範な行動の変化を伴う」という進化心理学(右派と呼ぶべきか)の立場の論文を書いてきている割と有名な研究者だ。


http://personal.lse.ac.uk/Kanazawa/pdfs/SPQ2010.pdf


この論文でも、「知能の高さは無神論、宗教心の無さ、男性の一夫一婦制の支持」につながっているとしている。


つまり、ぶっちゃけ、知能が高いやつは平和を愛する左翼であり、右翼・愛国主義者は平均して低知能だ、というわけだ。なるほど、彼のブログは「scienctific fundamentalist」であるわけだ。


とはいえ、彼の意見は新しいものではない。John Jostも同じように左翼は好奇心が旺盛で、高知能であることを指摘しているし、おそらくこの知見はロバストなものだろう。


テストステロンが攻撃性、性欲、筋肉の発達を高め、反面、知能を下げるような傾向があることも、こういった進化的な方向性を示唆している。つまりは、ヒトの集団内でも、繁殖戦略には戦略頻度に勾配があって、おそらくはホルモンの量の協調活動によって異なっているということなのだ。



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