kurakenyaのつれづれ日記

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貨幣の国家理論

こんにちは。

 

今日は書店を歩いていたら、面白い本が再出版されているのを発見した。

 

クナップは「貨幣は国家が法定したことで、出現した」という歴史的にも、理論的にも誤った学説を論じたドイツの学者。1920年の出版だから、すでにメンガーの「商品貨幣」などの理論も出ていた。その後の歴史的な発見を見ても、メソポタミアなどでの超国家的な交易と、「穀物貨幣」の存在、さらにはオーストラリアや日本、その他の地域で、先史時代から「交易」が広範囲に起こっていたことが実証されている。

 

今となっては、クナップの認識は完全に間違っていた。

 

 

最近でも、MMTなどを論じている人が、「通貨は国の権威を背景にして、流通している」と言っている。「流通している」のは疑いないが、それは単なる強制的な強奪行為だった。

 

通貨の出現にも、その広範な活用にも国家は必要ない。むしろ「国家による通貨発行権の強奪は、インフレを起こして経済活動の邪魔をしている」というのが、メンガーからミーゼスへと続く考え。

 

一般に多くの人は、「国家」というものが好きすぎるのだろう。国家の神話が、こんなバカな著作を生み出したことを、反面教師としなければならない。

 

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