kurakenyaのつれづれ日記

ヘタレ リバタリアン 進化心理学 経済学

ETFのGAFA

こんにちは。

 

もう一つ「ラディカル・マーケット」からの話題。

 

 

ボクはいつも入門経済学の授業では、「S&P500のインデックスETFを買い続けて、老後に備えろ」と言い続けている。帰国してから25年は言い続けているはず。

 

さてインデックス投資への流れはアメリカで一番顕著だが、そうするとそうしたファンドを運用する会社が次第に大きな存在になる。State Street, Fidelity, BlackRock, Vanguardの出資比率はすでにFortune500の30%を越えてきたという。

 

 

そもそも、こうしたファンドにとっては、企業が競争をして利益を減らすよりも、むしろ競争せずに独占利益を得てくれたほうがありがたいし、そういうふうに経営陣にも圧力をかけるだろう。ということで、実証分析をしてみると、ファンドが大株主である場合には、競争が抑制されていることが明らかだ。

 

こうして著者たちは、4大ファンドによる、見えざる「市場の独占」は消費者・労働者の双方に不利益をもたらし(、ファンドの保有者に利益を与え)ているため、あらたな独占として、ファンドによる企業経営への口出しを規制すべきだという。

 

なるほど、そうかもしれない。独占禁止法の趣旨に賛同する人であれば、ファンドによる独占にも反対すべきだと思う。

 

とはいえ、ガチガチのリバタリアンであれば、「利益を釣り上げようとする企業は別の中小企業から市場支配を挑戦されることになる。別の中小企業のほうが速く成長するならば、ファンドの利益にも最終的にはつながらないだろう」と言うだろう。

 

これは、これまでの独占企業への対処法とパラレルな関係にある。あなたが独占を不愉快なで規制すべきだと感じているなら、ファンドによる隠れた独占も許さないだろう。反対に、長期的な市場のダイナミクスを信頼しているなら、規制の必要はないことになる。

 

 

ボクの見解は、「短期的には独占は確かに、静学的(つまり一時的に)消費者に有害な状況を作り出すが、規制をしようとするよりも、長期的なダイナミクスを信じたほうが(政府による累積的な市場への)害が少ない」というフリードマン的なものだ。

 

 

それはさておき、こうしたファンドもGAFAと同じで、アメリカに集中していることのほうが、よっぽど気になる。なんで日本人は、インデックスETFのようなマトモな投資を規制して、証券会社の手数料収入なんかを保護してきたのか。先が思いやられる。

 

_