kurakenyaのつれづれ日記

ヘタレ リバタリアン 進化心理学 経済学

子供にツケをまわさない!

今日は近くの勤労文化センターに行って、千葉商科大学吉田寛さんによる「公会計」についての講演を聴きに行ってきた。スローガンは「子供にツケをまわさない!」というものだ。

http://homepage.mac.com/catallaxy/Education.html

トークの内容をざっというと、「政治活動というものは強制力の介入によるものだから、望ましいものではない。公会計をもっと普及させることによって、首長、政治や公務のあり方を評価して行こう」というもので、自由主義的なものだった。また総務省式(国際政府基準でもある)の公会計制度は、納税者の財産を資産として計上する点で、おかしな会計制度だと指摘する。


なるほど、公会計制度が重要だというのはよくわかる。それから、トークの前にもそれとなく動画が流されていたが、それがハイエクの「隷従への道」だったのがヴィジュアルでよかった。僕も授業をしているからには、こういう風にもっと感覚に訴えるものにしたいものだ。


http://web.mac.com/catallaxy/IFE/%E9%9A%B7%E5%BE%93%E3%81%B8%E3%81%AE%E9%81%93.html


それ以外にも、無意味にムダが山積する地方自治の実態も指摘されていて興味深いものだった。


例えば、どっかで聞いたような話かもしれないが、「東京都の乳児保育には一人当たり年間580万円かかっているが、民間では380万円でできている。どっちにしても、20代、30代の女性の支払える額ではない、」という。


これは僕の理解によれば、乳児を保育するためには保育士なり、看護師なりの資格が必要だと規定する法律の存在こそが、究極的にはもっとも大きな原因だ。だれでもそういったサービスを始めることができるのなら、(多くの人の信頼を受けるような)医療法人なり、福祉法人なりが、はるかに大規模かつ安価にサービスを供給できるだろう。


他にも、「給食でもっともすばらしい表彰されたという日野市の給食は1食当り940円もする。それだけあれば、なるほど理想的な給食が作れるだろうが、つくるべき食事の数が完全によめる給食の値段がこの値段というのは、それにかかっている人件費がどれだけかかっているかを反映している」。


なるほど、これは公務があまりにも数多く広範囲になっていることもあるし、また同じようだが別の原因には、公務員の給与が高すぎることもあるだろう。例えば、最近でもロイターの報道

http://president.jp.reuters.com/article/2009/10/02/24D25F94-A9A9-11DE-842F-0D193F99CD51.php

なんかを読むと、トヨタよりも名古屋市のほうが賃金が高いことが問題視されている。なるほど、これはおかしな話だが、結局のところ、お手盛りの退職金制度なども大きい。そういった制度の改革には、現実には(首長や議員を改選するだけでは)不可能だろう。


あれ、話題がとりとめもなく、暗くなってしまいました、すいません。

本題に戻ると、吉田寛さんのトークはダジャレと笑いが溢れていて、全体として前向きで興味深いものだった。今後とも、僕もぜひとも見習いたい。