そういえば、数年前に友人とオランダを旅行したのを思い出した。
現地では多くの種類の大量のチーズが市場に積んであって、
客に切り売りされていたのが、印象に残った。
ゴーダチーズは小生も好きなものなのだ。
ではあるけれど、各地で見られるホルスタイン種のウシは
余りに多くいすぎて、地下水脈にアンモニアを流していると言う問題もある。
その問題を聞いて、リバタリアンの小生は、
「なんで、オランダみたいに豊かな国で儲かりもしない酪農をやってるのか?」
という農産物保護への疑問を感じた。
酪農保護をやめてしまえば、チーズなどの生産はおそらくアルゼンチンや
あるいはオーストラリアなどに移ってしまうだろうから、
オランダの文化を守るためには、酪農も保護しろということになるのだろう。
こういった話は日本のコメと全く同じだ。
しかし、小生の印象に残ったのは、つまり、
「地下水脈を汚染するほどに稠密に酪農をすることが
果たして有機農業を推進したがるEU市民の望むことなのか?」
という疑問だ。
シルバーが指摘するように、
そもそも農業は自然と共生しており、必ず人間と調和的であるはずだ、
というのはなるほど一つの神話であり、宗教なのだろう。
おまけに、オランダでそれほどに酪農をするよりも、
途上国に生産を任せるほうが経済的にもいいだろう。
ところで、小生はこれまで乳製品を食べてきたのだけれど、
先日再読したウシの飼育状況の悲惨さをもう一度反芻的に考えた結果、
やめようかと思っているのだが、
この後どう展開するのか?自分でも予想できないところだ。