こんにちは。
長い間、世の中にあふれるバカらしい詐欺話、健康食品にフシギを感じる。ところが親が高齢になるにつれて、そうしたほとんど詐欺の健康食品の会社が どれだけ老人を食い物にしているのかがよく分かるようになる。実に、残念。
先日も 金氏高麗人参という完全なインチキ健康食品の会社から 実家に健康食品のキットが送られてきた。「なんで?」ということで、電話をかけてみると、どうやら先月あたりに母が電話勧誘に引っかかって、商品を継続購入することを了承したらしい(それも本当なのかどうかは、まったくはっきりしない)。面倒だし、仕方がないので、初回の料金は支払うことにして、今後の契約を解消してもらった。
https://www.jpnumber.com/freedial/numberinfo_0120_367_777.html
大学でも、新入生に何度も口を酸っぱくして繰り返している。「電話で勧誘してくる商品は、基本的にすべてが詐欺だ。絶対に契約するな!」 だって、「電話のオペレーターの人件費ってどれだけかかると思ってんの? そうした人件費のすべては、割に合わない商品の購入を、“説得”するために使われているわけ。商品の価値がないことは自明でしょ。」
実際、両親は、大は ほとんど世間に知られていない30万円の高麗人参から始まって、小は テレビCMでも よく知られている世田谷食品 キューサイの青汁まで、本当に多種多様な詐欺的健康食品を買ってきている。まあ、なんというか、人の言うことを信じるお人好しなのだ。騙しやすい老人リストには、必ず名前が含まれているんだろう。
さて、年寄りになると、あらゆることに対する興味が失われてくる。その反面、「自分の体内から生じる不快さ」のシグナルは、否応なく強まってくる。この2つが強めあって、勢い老人になると、健康食品の宣伝ばかりに目が向くようになり、実際に買うようになるのだろう。調子が悪くなると、誰でも藁にもすがりたくなるというのは、まったくよく分かる。
健康食品を売っている人には悪意の人もいれば、あるいは本当に善意を持って、高齢者のQoLを高めようとしている人もいるだろう。そもそも老人用ではなくても、健康食品というのはほとんどが ある程度は詐欺的な要素を含んでいるものだから、ますます難しい。
こうして世の中には 確かに悪意に満ち溢れた人もたくさんいるし、人はだれでも次第に認知能力が衰えてくる。とはいえ、この問題は、占い師に大金を払う個人の問題と同じではある。結局、ある種の条件で、未来の自分の意思決定の一部(または全部)を、誰かに信託するというような解決しかなさそうだ。
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