kurakenyaのつれづれ日記

ヘタレ リバタリアン 進化心理学 経済学

がんばれNATROMさん

皆さん こんにちは.


NATROMさんのブログを再読していたら,彼が現役の医者であるということがよく理解できました.なぜかって,ボクは医療従事者ではないので,どれだけ代替医療が無意味であることを読んでも,しばらくすると「まあ,個人が信じてる分には良いんじゃないのかぁー」というような考えに戻ってしまいます.しかし,これがクセモノで,代替医療を信じて実践している人の多くは通常医療を否定する傾向があって,そのために自分の健康を害するだけでなく,その子どもや関係者の健康までも害しているという事実があるのです.


http://d.hatena.ne.jp/NATROM/


新生児にビタミンKを投与するのは通常医療では不可欠だと考えら得ているのに,ホメオパシーを信じていた助産師はその代わりになるというレメディ(単なる砂糖の塊)を(勝手に)与えて,その結果 乳児がなくなったという事件.これは,先日ネットでみた「ずんずん体操」のリスクと同じで,愚かな母親が子どもを殺してしまったというものです.助産師は公的資格なのに,そうした人たちが通常医療を否定していることがあるという,残念な現実があるのです.


http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20151009#p1


真剣に医療に向かい合っている人間であれば,こうした自分以外にも及びえるリスクというのは本当に通関するのだろう.ということが再び,ボクのようなヘタレにも理解されたのです.で,前に読んだ「代替医療のトリック」をもう一度読んでみると,まったく同じことが書いてある(健忘症の自分が情けないです).サイモン・シンの著作はすべて素晴らしかったのですが,やはり現実的な重要性という意味では,本書が一番なのかもしれません.


なお本書の内容を繰り返しますが,鍼治療・ホメオパシーカイロプラクティックにはプラセボ以外の効果はなく,ハーブは何らかの物質が含まれているために,ある種の効果はあることもありますが,それだったら効果を生み出す抽出成分を使った,より安価な通常医療に頼るべきでしょう.エセ科学は他にも無限にありますが,もっと費用対効果の見込めるものに,公的・私的な資源は投入すべきだということになります.





代替医療解剖 (新潮文庫)

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「ニセ医学」に騙されないために   危険な反医療論や治療法、健康法から身を守る!

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