ファスト&スロー (上): あなたの意思はどのように決まるか?
- 作者: ダニエル・カーネマン,友野典男(解説),村井章子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2012/11/22
- メディア: 単行本
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別に取り立てて新しい話ではないけれど,「ポイント3倍セール」みたいなことは,楽天を始め,ひじょうに多くの店でやるようになった.コンピュータのおかげで計算が楽になったこともあるのだろう.とにかく,やたらとやっている,という感じ.
ポイントが1%還元だとして,3倍は3%還元だ.「3%セール」というより,「ポイント3倍」のほうが,3倍以上の効果があるのだとか,Pontaだったかの担当者が言っていた.こうしたことは企業のノウハウにはなっているが,あまり(認知)経済学には入ってきていないように思う.
せっかく楽天のような世界をリードするような会社があるのだから,もっと産学協同で認知関数などでも構築すればオモシロイだろうに,,, 日本では,欧米でやられていない研究はとにかくまったく試みられない.つまりは西洋追従なのか,あるいは本当に日本人には学問の「見る目」がないのか? そうなのかもしれない.
さて,授業では「ポイントは気にするな」といっている.ポイントなんて見ると,確かに買うことがお得に感じてしまうのだ.あるいは,ポイントの金額をキッチリと差し引いて,買うか買わないかを決めるのもいいだろう.よくよく考えるまでもなく,「ポイント還元セール」なんて,どこかアダルトビデオの題名のように,ほとんどまったく意味不明なのだから.
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