- 作者: ニーアル・ファーガソン,仙名紀
- 出版社/メーカー: 勁草書房
- 発売日: 2012/07/06
- メディア: 単行本
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「文明」によると、西洋の支配を支えた第3のキラーアプリは「医療」。そして舞台はアフリカに移る。
天然痘、麻しん、風疹、黄熱病、眠り病、すべての伝染病の根絶なしには、アフリカ征服を成し遂げることはできなかった。それはパスツール、コッホなどによって、ついに20世紀に入ってからもたらされたのだ。
イギリスとフランス、ドイツはアフリカを分割支配したが、それには銃器の発達にもまして、病原菌の特定とワクチンの開発が、重要な役割を果たした。それなしでは、白人がアフリカに入植、定住することは不可能だったからだ。アフリカ原住民の寿命もまた、1920年代から劇的に上昇している。
これもまた事実だ。西洋の支配を支えたのは、医学的な進歩であり、それによって白人は世界のどこででも活動できるようになった。
問題は、一体全体、これが「科学」とは異なったアプリだったのか?? という点にある。ボクには科学と医学は、まったくの同根であると思われるのだ。
医学以前のアフリカでは、祈祷師や魔術師による治療が行われていたが、それはフランス領アフリカでは禁止されるなど、「文明化」の名目のもとに、次第に抑圧されていった。
で、どうなったのか??? 今も新薬も遺伝子医療も、再生医療も、あるいはワクチンもすべてがヨーロッパを中心として開発されている。 up john, smith cline beecham, chiba gaigee, ,,,,
医学の中心が、西洋からどこかに移ってきているとでも、いうのだろうか???
西洋の支配は、経済活動の中心の変化云々とはまったく別に、微動だにしていないじゃないか!
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