kurakenyaのつれづれ日記

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The better angel of our nature

The Better Angels of Our Nature: Why Violence Has Declined

The Better Angels of Our Nature: Why Violence Has Declined

このところ、shorebirdさんの影響を受けて、ピンカーの「The better angel of our nature」を読んでいる。700ページもあって、一つの章ごとに本と呼べるだけの量と内容をもつ、文字通りの大著だ。

正直に言って、僕はあまりピンカーという人の主張がおもしろいと思ってはいなかったのだが、この本は僕の関心のツボにはまって、本当に興味深い。

ピンカーは「なぜ、世界の暴力犯罪は、歴史を通じて、減ってきたのか?」 という問題意識を詳細に検討している。リバイアサンの拡大、ついで、人道主義啓蒙主義の普及による、という分析。

歴史的な視点からは、戦争さえも、計量歴史学を使えば、はっきりとした減少傾向がみられると指摘する。この計量歴史学もまた、アメリカで盛んになったもので、最近でもグレゴリー・クラークなんかが「10万年の世界経済史」だったか?という本を書いている。(こうした客観的な歴史アプローチが日本に存在しないのは残念。)

あまりにも多くの内容がてんこ盛りで、ここでは書ききれないが、今日読んだところで、印象深かったのは、