ジャレド・ダイアモンドの大著を読んでいる。
著者はいかにしてイースター島、マヤ文明、グリーンランドなどの
比較的外部と閉ざされた文明が崩壊してしまったのかを
科学的な資料をもとに描き出している。
すばらしい科学的歴史書だ。高校時代以来、こんなにすばらしい本は珍しい。
僕は前にダイアモンドの「セックスはなぜ楽しいか?」を読んで
意見があまりに凡庸に思われ、失望していたのだが、
彼には人類史を描く才能がある。
もう少し僕のフィールドにひき付けて義論をすると、
地球の各地で起こりつつある環境の不可逆的な破壊は、
無政府状態出によって、改善することがあり得るのか?
一部の先進国ではナショナルトラストのような形もあり得るが、
多くの途上国では、それは望めないように思う。
地球は一つであり、世界は一体化している現在、おそらく古典的な
リバタリアニズムでは外部効果の管理が
どうしてもうまくいかないように懸念される。
といって、世界政府を樹立したほうがいいというような、
中学時代に戻ることもできない。
ので、環境問題はリバタリアンの鬼門だといえると思う。
一応の理屈としては、私有財産制度をすべてに導入すれば、
それに関係するステークホルダー間に合意がなされるというのが、
リバタリアンな正式見解なのだろうが、たとえば、世界の空気の
私有化などは本当に可能なのだろうか?
僕でさえもあまり現実的には思い得ないのだ。
もちろん世界の海も完全に私有化する。すると、一部の回遊魚類以外は
完全に保護されることになるように思う。マグロはいなくないだろうが、、、
誰かいいアイデアを教えてください。お願いします。