kurakenyaのつれづれ日記

ヘタレ リバタリアン 進化心理学 経済学

人の金を使うのは簡単だ

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012062702000217.html

http://news.tv-asahi.co.jp/ann/news/web/html/220627021.html


の記事をよんで、思い出したことがある。


10年以上前には、ときどき東京にある私学共済のホテルを使っていた。ここがトンデモナイのは、当日部屋を問い合わせると、必ず「部屋はありません」と答えることだ。事前に取れば、ガラガラなことがほとんどなのに、なぜか当日の電話では、空室がないのだそうだ。


理由を僕なりに考えてみたが、当日急にやってくるような客は何らかの意味で風紀がよろしくない人が多い、という程度の統計的な差別なのだろう。それはそれで、正しい推測なのかもしれない。そうした区別が、「道徳的に」どうしたものかはよくわからないが、、、


しかし結局、僕が腹を立てているのは、こうした行為がなぜ「経済的」に許されるのかといえば、赤字が出ても、共済年金から補填されることだ。そうした勝手なホテルの判断には、まったくそれを変えるインセンティブがない。つまりは、共済とホテルを運営している天下り官僚のやりたい放題なのだろう。


同じような施設が大学の近くにあって、時々利用していた。それは厚生年金基金のホテルだったが、まったくガラガラで、しかしなぜか施設だけは立派なものであった。3年前に厚生年金のホテルは全廃されて、そのビルも取り壊されれてしまったが、それは天下り役人とホテル従業員には不幸だったのだろうが、多くのサラリーマンにとっては、望ましかったことは間違いない。


論理は若干違うが、東電病院が赤字であっても、それは従業員の福利施設として「発電費用」に上乗せされて、東電は痛くも痒くもない。信濃町に一つの病院があったところで、おそらく天下る東電の社員以外の、ほとんどの東電社員にとってさえも、なくなっても大した得にもなってはないだろう。


ともかくも、「人の金」なら、人間はどんな下らないことにでももっともらしい言い訳を考えて、無駄遣いをすることがよく分かる。 


どうして、東電社員専用の病院なんかがあったのか? 原発事故が起きなければ、永遠に発電も東電に独占されたまま、こうしたバカらしい不効率が維持されつづけただろう。国家独占の生み出す、いつものバカらしい話だ。


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