kurakenyaのつれづれ日記

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Binanceのフシギ

こんにちは。

 

日本では金融庁には認められていないが、Binanceという仮想通貨取引企業があって、世界で圧倒的な取引高になっている。(多くのYouTuberが、実際にBinanceでの取引の仕方を見せてくれているので、日本からの取引も実はとても簡単。)

 

実際に 2021年5月15日の時点でCoinMarketCapで、現物の24時間取引高を調べると、日本で最大のBitFlyerが400億円(16位)で、Binanceは5兆円を超えているから、100倍以上。あるいはアメリカ最大の取引所であるCoinbaseの800億円(3位)と比べても、6倍にもなっていることがわかる。

 

coinmarketcap.com

 

ところで、このBinanceという会社はとてもフシギな会社だ。もともとは2017年に創業者である(中国系カナダ人の)通称CZが香港で創業したはずなのだが、その後は本拠地をマルタ島に移したりして、その後の現在はどこにあるのかまったくわからない。 

 

つまり、多国籍企業ならぬ 無国籍企業なのだ!!

 

考えてみれば、例えばケイマン諸島にサーバーがあれば、別に従業員は世界のどこにいても、ソフト開発やサーバーの維持は可能だ。だから現在では、本社や、あるいは会社としての登録が どの国にもない無国籍企業が存在し得る。

 

会社とは何か? という本質論に遡れば、従業員が会社という法人、あるいは事実的な組織と労働契約をしていて、実際にそれが機能しているなら、別に会社登記なんていらないことになるだろう。それでアメリカ政府の内国歳入庁IRSが、何らかの(アメリカ法から見ての)脱税をしていないかをチェックし始めたのだ。

 

でも、考えて見るなら、どの国の政府にも登記をしないなら、法人税を収める必要がない。その分、他の会社よりも有利になるだろう。これはややフシギだし、あるいは非合法的・脱法的な感じがするが、事実に違いない。

 

(あまり考えた人はいないだろうと思うが、)もともと法人税は、よくわからない税制だ。例えば、営利法人である株式会社の利益は最終的には誰かの利益(株主利益)として分配されるとしよう。それなら、株主の個人所得税を集めればいいだけだ。。。 

 

つまり法人税は、「金のあるところから取ればいい」という国家組織の視点からしか 合理化できない。

 

というわけで、ボクは別にBinanceという会社(?、あるいは組織)を擁護したいとかいうわけではない。 それにしてもBinanceの存在によって、これまでの国家税制の矛盾が炸裂していることは指摘しておきたい。

 

近い将来には、Vertual Reality, virtual universeの中でも会社が生まれるはずだ。 その会社は、どこの国に属しているのか? そういう風に考えれば、Binanceがどこにも属さない企業の先駆けであることは間違いない。 

 

 

と考えるなら、会社法会計法預金保護、その他の政府由来の制度は、どうなっていくのだろう?

 

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