kurakenyaのつれづれ日記

ヘタレ リバタリアン 進化心理学 経済学

流通の下克上

全然関係ない話題になってしまうが、デパートに行くと、本当に下克上という言葉の意味がよくわかる。近所の松坂屋三越の男性フロアにいっても、だれもいなくて、単に売り子のおばさんがいるだけ。それに比べて、近くのいろんなビルに入っている、United Arrows, Beams, なんかに20代、30代の男性が溢れていること。


もともと、こういったセレクトショップというのは、自社開発商品もやるし、外部の商品もやるという意味では、まったくデパートと同じだ。なんでこんなに勢いが違うのか?常識的に言って、デパートの方がよりバイヤーとして採用した人物のポテンシャルも高そうだし、立地も圧倒的にいい。本来、デパートの売り場がセレクトショップに圧倒されるなんて、ありえないように思われる。


ということで、原因として、リバタリアンである僕は、デパート組織の官僚化が原因だと推測する。平安時代末期の貴族が武士に圧倒されたように、内部的な交渉ばかりやっている組織は、結局は外部の組織に競争力で負けてしまう。これこそが下克上の意味なのだろう。デパートにはデパートなりの長い付き合いや、シガラミがあって、かつヤル気のある従業員が辞めざるをえない状況があるのだろう。


先日、新宿の伊勢丹に行ったら、売り場の多くが中国人に占領されているとでもいうような感じだった。日本のやり方が中国よりも非効率的なら、新たなる下克上が生じて、日本の高級品は主に中国人が買うという時代が来るのかも知れない。日本の雇用システムや、法システム、などは決して効率的ではない。中国式がいいとも思われないが、それでも日本よりもマシだという可能性はあるかもしれない。結果、中国人が日本のデパートで圧倒的になる。それが経済的な意味においても悪いというわけではないが、日本人としては残念なことではある。