kurakenyaのつれづれ日記

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Kraken Japanの中の人

こんにちは。

 

今日はKraken Japanの中の人、千野剛司さんの本をザックリ読んでみた。千野さんは、東証デリバティブ担当からPwCを経て、今はKraken Japan。最初はbitcoinに肯定的ではなかったが、だんだんと金融の民主化に理解を示すようになったという。

 

仮想通貨とWeb3.0革命

 

内容は、きわめて常識的なもので、世界と日本の仮想通貨の誕生から現状までの報告。

 

例えば、日本では、Web3というバズワードはNFTと一緒になって流行りつつあるが、そもそもその基礎となる仮想通貨が無視、あるいは否定されているという残念な話。

 

「金融というシステム全体が、CBDCやステーブルコイン、完全仮想通貨などのマルチカランシーの上に構築されていくだろうという流れは当然だが、日本ではそうした発想は、金融当局からの各種の規制によって完全に否定されている」という現状報告もしている。

 

「そもそも通貨交換所も完全に銀行になってしまった。各取引所はイノベーションをする気もなければ、コインも10種類も取り扱っていない。日本はガラパゴス化して、取り残されている」。。。。トホホ

 

で、最後は、金融業界に身をおいてきた、彼の正しい経済観。これに関しては、僕も完全に納得しているし、日本の金融業界の変化の遅さについてよく考えてみれば、明らかなこと。実際に、業界で働いている人のほうが、ニューヨークとの違いを肌で感じているだろう。

 

 

「私は、日本が「失われた30年」から脱却するためには、金融緩和や財政出動といった議論よりも、いかに新たな技術によって新たなビジネスをつくるのか、そのために国として当局として何をサポートという議論の実行(実行が重要です)にもっと多くの時間とリソースをさくべきだと強く感じております。

 「日銀がお金を刷れば、経済が良くなる」といった、多くの人が感覚的に納得出来ないような話を何故か難しく論じる学者や有識者がいますが、こういった話には特に警戒すべきでしょう。どう考えても「失われた30年」は、日本が産業構造の転換に失敗したことが原因であり、生産性の低下した産業を保護しそれに頼り続けている限りは、この構造的問題から脱却することはできません。中央銀行が発行するお金の量に関する議論は、本来産業構造や生産性とは直接関係ない話だと思います。」

 

2017年の規制によって、日本の仮想通貨業界は完全に死んでしまった。千野さんがいうような、日本でのアニメなどのIPの強みを活かすには、結局、規制撤廃しかないのがなぜわからないのか?? 

 

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