こんにちは。
ちょっとYouTubeを見ていたら、「まさとFP」さんという方がマネーリテラシーの向上を掲げて発信していることがわかった。
内容はとても良いと思うのだが、こういう人たちのほとんど全員が
「政府がやってることがダメだから、所得の2極化が起こっていて、若者や低所得者層がこの30年に貧しくなってきている」
という主張をする。この30年の日本のダメな政治政策というのは、例えば消費税を上げたりとか、非正規雇用を許したりとか、ということになるようだ。
ウーン、ボク的にはそういう要素はあっても良いとは思うが、結局は「なぜ日本の生産性が停滞しているのか?」という究極の疑問を先送りしているだけのように思われる。FPや評論家の皆さんに、経済学者の問題意識を押し付けるのは酷だし、場違いな気もするが、、、、
もっと学者的に言い換えるなら、日本の生産性が欧米諸国に比べてまったく停滞しているのは
- 急速な人口の高齢化、
- 日本人の保守的な気質から生じる企業活動の停滞
- 日本人の政治的な現状維持願望から生じる経済の停滞
などの複合的な要素がある。これらが、それぞれどれだけ停滞に寄与しているのか? というのは経済学に固有の問題意識かもしれない。
それにしても、もし上記の3つの要素がすべてで、政治なんかはほとんど関係がないという直感が正しいとしよう。この場合には、遺伝的な要素から気質が似ていると考えられる東アジアでは、いくつかの予想が成り立つ。
- 日本はこれからも停滞し続けるだろう。
- 韓国はこれから停滞し始めるだろう(人口が減少し始めているため)。
- 中国は、あと10年で停滞し始めるだろう(人口が減少し始めるため)。
などなど。
そうなりそうな気がしているが、もしそうなら(北朝鮮のような例外的な経済体制は別にして)人口なんかのほうが、小さな財政的なマクロ政策よりも大きな影響があることが理解されるだろう。
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