kurakenyaのつれづれ日記

ヘタレ リバタリアン 進化心理学 経済学

リバース・モーゲージ

昨日はやや理論的に過ぎて、つまらない話になってしまったかもしれない。
とはいえ、僕はこういった議論をするのが、もっともエキサイティングだと思っているので、
勘弁してください。


さて、リバース・モーゲージという考えがあって、
これは、一番簡単な形では、
僕が例えば広い土地を持っているが、現金収入がない高齢者である場合に、
保険数理的にファアな金額の年金を毎年金融会社から支払ってもらい、
その代りに、死んだ時には土地を会社が譲り受けて、現金化するというものだ。


世界の高齢者の多くが不動産資産を持っているが、現金収入は少ない。
しかし、資産を売ってしまったら、住む所がなくなってしまうし、
自分がどれだけ生きるかわからない。
そこで、こういった保険商品と年金商品の中間的なニーズが発生するわけである。


しかし、日本ではこれは使われていない。
理由はいろいろあるのだろうが、一つには日本の相続制度には遺留分というのがあって、
法定相続人の同意がないと、こういった特殊な契約ができないということがある。
もちろん、アメリカでさえも、全世帯の1%以下しか、この制度を利用していないからには、
多くの人は、あまり商品の魅力がないと思っているのだろう。
あと、配偶者の取り扱いも難しいといわれるが、その通りだろう。


もう一つの理由は、金融機関の側から見てのリスクが高すぎることがあるという。
死ぬのは10年後か20年後かわからないのだから、そんな先の不動産の評価が難しいというわけだ。
しかし、これは年金額をその年の不動産評価額に合わせて変額にすればいいのではないか?


こういった商品があれば、土地持ちの高齢者が収入不足から生活保護を受けながら、
その死後の財産は相続人に渡るなどという、おかしな話はなくなるはずだろうし、
年金制度を簡素化するのにも役立つと思うのだが、、、